ロンドンのミートアップで自作アプリについて喋ってみた

ロンドンのミートアップで自作アプリについて喋ってみた

ロンドンのミートアップで自作アプリについて喋ってみた

兼ねてから計画していた2週間のロンドン旅行で、せっかくだし現地のデベロッパーコミュニティと交流したいなぁと思っていた。フリーランスとして仕事に繋がったら面白いし。で、聴衆としてただ参加したのでは誰からも相手にされず透明人間になってしまうので、発表できる場を探して2つ参加してみた:

  1. Mobile App Lightning Talks
  2. React Native London Meetup July 2017

どちらも参加者数は80人ぐらい。React Native Londonの方は偶然誘われて参加した。オーガナイザーの人が1つめの方で書いた自分のコメントを見つけてくれたのがきっかけ。二つ返事で参加の意を伝えた。発表した資料はこちら:

内容は、MarkdownノートアプリInkdropのモバイル版をReact Nativeで作った話。滞在先のホテルとか大英図書館で資料を作った。なんとなくセリフを決めてあとはぶっつけで喋った。さほど緊張しなかった。2回とも同じ内容で喋ったんだけど、1回目のMobile App Lightning Talksの方でもらった質問とかをReact Native Londonで追加修正して臨んだ。

React Native Londonミートアップ

写真は、応援にかけつけてくれた今井さんが撮ってくれた。感謝。笑顔で喋れているのは、聴いてくれている人たちが笑顔だったから。「旅行で来たんだけど、このミートアップを見つけたから参加した」って言ったらちょっとウケた。笑

質疑応答は基本的に何言ってるか聞き取れなかったんだけど、何度も言い直してもらったりしてなんとか断片的に聞こえたキーワードから推測して答えた。「モバイルとデスクトップではどの部分のコードを共有したの?」とか、「Android版とiOS版の実装の違いは何?」とか。全然わからなかった質問には “Let’s talk later.” といって切り抜けた。

トークの後のMingling(談話タイム)では、狙い通り色んな人が話しかけてくれた。英会話はほとんど出来ないので、雰囲気でウンウン頷いたり笑ったりしてた。フランス人の若いエンジニアと、パリと東京の通勤電車はヒドいという話で盛り上がった。

このブログを書いているカフェ

海外でライトニングトークするのは実は初めて。喋るのも質疑応答も思ったより上手くできたのは、英語でプログラミングを教える取り組みを何度かやっていた経験がデカい。構文が壊れていても良いからとりあえず口に出しながら考えるとか、身振り手振りを加えながらニュアンスを伝えるとかが自然に出来たような気がする。伝われば体裁なぞどうでも良い。

この活動が仕事につながるかは分からないけど、いい経験になった。次はもうちょっと雑談の英語力をつけて行きたいな。

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万年ペーパーの自分が車の運転を楽しめるようになった理由

万年ペーパーの自分が車の運転を楽しめるようになった理由

どうもTAKUYAです。大学の入学前に免許を取って以来ずっとペーパードライバーで、都市生活では出来る限り運転は避ける生活を送っていた。事故を起こせば人を◯してしまう可能性もある代物を日常的に運転するなんて考えられなかった。 そんな自分に転機が訪れたのは、結婚して大阪に戻った事と、子供ができた事、そしてアウトドアに興味を持った事だ。大阪近辺だと箕面とか野勢、神戸、丹波篠山などが日帰りでドライブしやすい距離だ。それで、恐る恐るタイムズのカーシェアで時々ではあるが運転するようになった。 他の車も生きた人間が運転しているという驚き まず運転していて気づいたのは、他の車にも生きた人間が運転していると言う点だ。そんなのは当たり前だろと思うかもしれないが、結構新鮮な発見だった。Grand Theft Autoなどの現代をモチーフにしたゲームをプレイすれば分かるが、NPCの車の動きは鈍臭いのでガンガンぶつかる。プレイヤーの進行を予測した動きなどしないからだ。 しかし現実では相手も事故りたくないので、お互いに動きを読み合い、譲り合って運転する。ルードな運転手もたまにいるものの、どちらかがよっぽ

By Takuya Matsuyama
禅的思考: なぜInkdropはMarkdown独自拡張をしないのか

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InkdropはMarkdownのノートアプリですが、Markdownの独自拡張は「絶対にやらない」と決めていて、それがアプリの哲学になっています。 Markdown(厳密にはGitHub-flavored Markdown)の強みは、ソフトウェア業界標準で広く使われてい緩い文書フォーマットという所です。 アプリの独自記法を加えてしまったら、あなたの書いたノートはたちまちそれらと互換性がなくなります。 「独自記法を加えた方が便利な機能が付けられるだろう」と思うかもしれません。もちろん実際Markdownは完璧な書式ではないため、必要な場面はいくつかあります。例えば画像のサイズ指定方法が定まっていない、など。それでも自分は、ノートの可搬性を第一にしてきました。その裏には禅にまつわる哲学があります。 日本の文化は周りの環境と対立するのではなく、溶け込もう、馴染ませよう、共生しようとする傾向があります。窓の借景、枯山水、建築の非対称性、茶室のシンプルさ、侘び寂びなどあらゆるところで見られます。 絵画における「減筆」の手法を例にとって説明します。 これは、描線を最小限に抑えながら絹や紙の

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