過集中を避けるための働き方とルーティン(二児の父ver.)

過集中を避けるための働き方とルーティン(二児の父ver.)
公園を散歩して四季の変化を感じるイヌさん

どうもTAKUYAです。
先日書いた通り、最近個人開発を頑張りすぎて体を壊してしまいました。
その原因の一つが過集中癖です。自分はもともと何かに集中すると周りが見えなくなる傾向があり、それがたまに私生活にも影響を及ぼします。同じ失敗を繰り返さないためにも、ちょっと働き方を再設計したいと思います。

働き方に対して他人の指摘をアテにしない

自分のようなフリーランサーまたは自作サービスで生計を立てている人は、時間の使い方を自分で自由に決められます。その反面、どこまでも極端な働き方が出来てしまい、それを指摘したり止めてくれる人がいないという欠点もあります。自分には妻がいますが、全く違う業界なので自分の作業ペースがどのようなものか具体的に把握できません。
「疲れた!」と言えば「休んだら?」と言ってくれますが、働き方やペース配分などにまで口は出しません。なので、他人のストップサインはアテに出来ません。

(心理カウンセラーの可能性を別途検討中)

最近子供が生まれたので厳密なルーティン実行は出来ない

一日を時間単位・分単位で区切ってルーティンを組むのは気持ちがいいですよね。僕もそうしたいところですが、ありがたいことに最近二人目の娘が生まれました。その事もあって、生活リズムを一定に保つのは難しくなります。何時に起きて朝の15分は何々をして…といった細かい取り決めは諦めます。二児の父として、一日の過ごし方に今までより柔軟さが求められます。

1日1万歩歩くのを基本とする

iPhoneの歩数計を使っている

今回の燃え尽き経験から、健康の大切さを深く思い知りました。年齢も40代ですから、若さという下駄はもう履くことができません。そこで、個人開発をより長く続けるためにも、健康と体力の維持をまず第一にして行動予定を組み立てます。

僕の長年の持病であるアトピーは、どうやら沢山歩くと良くなることが分かりました。幸い健脚ですし、目も見えるし耳もよく聴こえます。なので、1日に1万歩歩く事を毎日の目標とします。歩くのはメンタルにも有効ですし、リラックス効果でアイデアも湧きます。リズム運動でセロトニンも分泌され、睡眠も改善が期待できます。

そのために移動では徒歩だいたい30分以内なら歩きで行くこととします。
毎朝公園をぐるぐる散歩したり、隣町のカフェまで足を伸ばしたり、自転車で通っていたスーパーを徒歩で行ったりして歩数を稼ぎます。経験的に、午前中に五千歩達成しておかないと午後がしんどくなります。ペース配分を意識する必要があります。

軽めの筋トレを毎日やる

子供と遊ぶにも撮影するにも体力仕事なので、軽めの筋トレは毎日します。

朝起き抜け:

  • スクワット50回
  • 腕立て50回
  • ダンベルカール20回
  • ダンベルショルダープレス20回
  • ダンベルスキャプション10回

寝る前は上記に加えて以下もします。

  • 腹筋(レッグレイズ) 50回
  • 背筋100回

メニュー内容に大きな理由はありませんが、気持ちよく続けられる負荷で調整した結果自然とこのメニューに落ち着いています。筋トレをすると痒みの感覚も紛れます。イラついたら腕立てしたりしてます。

午前中はマーケティングやネタ作り、その他ざっくばらん

さて、生活の基本指針は固まったので、次は具体的な時間の過ごし方について考えます。

朝は娘を幼稚園に送った後から活動開始です。公園を散歩して、季節を五感で感じ取ります。だいたい2千歩ぐらい歩きます。次に、ラップトップまたはiPadを持ってカフェに行きます。片道15分〜20分ぐらいの距離を歩きます。スタバに行くことが多いです。

カフェは人が行き交い、心をオープンにさせてくれる場所です。店員さんとの少しの会話だけでも、社会との繋がりを感じることができて良いです。なので、コーディングよりも主にマーケティングや情報発信のネタ作りをします。具体的にやることは決めません。興味の赴くがままに過ごします。読書もいいですね。

午後はコーディングやユーザサポートなど

午後は集中力やエネルギーのいる作業を行います。主にユーザサポートやコーディングをします。この作業は家が一番捗ります。大声で歌うことも出来ますしね。

夕方5時頃、娘が降園するまで作業します。少し早めに切り上げて、残りの歩数を散歩で埋めるかもしれません。頭のクールダウンにもなります。ピリピリしたまま家族と接したくありませんし。

料理は自分が担当なので、夕ご飯を用意します。基本は食べたいものを適当に作ります。一汁一菜を基本としたメニューにします。料理はもちろん、スーパーに買い出しに行くのも過集中を防ぐ良い気晴らしになります。

作業は週4日のみ。残りの1日を自分自身のために使う

燃え尽きる直前、一番足りなかったのは心身の余裕でした。すべてのエネルギーをアプリ開発に注ぎ込んでいたため、ふと立ち止まって自己を俯瞰したりゆっくり考える時間が持てませんでした。そこで、「アプリとは関係ないことをする日」を週1日設けたいと思います。要するに休日です。

週末は基本的に家族と過ごしますから、平日のどこかで自分ひとりで過ごす日を作ります。いったん水曜日に設定してみますが、臨機応変に動かして良い、とします。

この休日は自分に「水をあげる」大切な日です。全く何もしない日があっても良いと思います。デイキャンプに出かけたり、美術館に行ったり、ボーっと動画を観て過ごしたり、読書したりします。適度に外に目を向けられるので、思い詰めたり視野が狭まるのを防げます。

アナログで敢えて効率を落として思考のトルクを上げる

開発ペースが著しく低下しないか?

アプリは開発が全てではありません。もともとマーケティングには自分のリソースの半分を割いていました。だから週あたりの開発時間は以前とそれほど変わりません。

そもそも開発ペースとは何なのでしょうか?視野狭窄し焦燥感に襲われながら低品質なアプリをリリースするよりも、持続可能なペースで、広い視野をもち丁寧に作って高品質なものをリリースしたいと思います。そのためのライフスタイルの再設計です。アプリの開発にどう影響したかは、これからユーザが評価するでしょう。

自分はノートアプリを作っていますが、周りは強豪アプリだらけです。個人が大企業と同じ戦い方をしていては勝ち目がありません。彼らがやらない領域を見つけ、戦わない戦略を立てて差別化する必要があります。そのためには、色々なものに触れて常に視野を広く保つ必要があると考えます。


執筆時点では妻がまだ入院中で、怒涛のワンオペ最中です。また、里帰り中も特殊なオペレーションとなるので、上記で述べた通りの一日は過ごせません。しかし大事なのは健康的なペースで活動することであり、心身の健康を保ちつつ仕事を楽しむ事です。それが保てたらなんでもよしです。柔軟に行きたいと思います。

ここまで読んで下さりありがとうございます。Inkdropは、開発者向けのMarkdown特化型ノートアプリです。かれこれ8年以上開発しています。もしノートアプリを探しているなら、ぜひチェックしてみて下さい。

Inkdrop - Note-taking App with Robust Markdown Editor
The Note-Taking App with Robust Markdown Editor

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なぜ体を壊してまで個人開発を頑張るのか?自尊心の欠如や過集中癖と向き合う

なぜ体を壊してまで個人開発を頑張るのか?自尊心の欠如や過集中癖と向き合う

どうもTAKUYAです。最近、個人開発を頑張りすぎて体調を崩してしまいました。アトピーが猛烈に悪化して、QoLが著しく下がってしまいました。まだ療養中ですが、毎日1万歩以上歩いて、徐々に回復しつつあります。 この過ちを繰り返さないためにも、自分は一体何が原因で頑張りすぎてしまうのか?という事について深堀りして考えてみたいと思います。また、個人開発におけるメンタルヘルスはあまり語られていないトピックだと思います。本記事が、同じように仕事を頑張りすぎてしまう人の助けになれば幸いです。 TL;DR * なんとなく続けていたソフト開発が自分を救った * 原体験が歪んだモチベーションを生んでしまった * 親が引くほどの過集中癖がある * 生得的な直せないバグと考えることにする * アプリの成功に関係なく、自分をあるがままに受け入れる * 挫折しないのは、なんだかんだで前向きだから * ユーザさんから「休め!」と叱咤された * 人生は長い。個人開発なんかで死ぬな 自己の原体験について振り返ってみる 個人開発だけで生活するようになって、かれこれ8年ぐらいが経ちます。こう

By Takuya Matsuyama
ユーザサポートの問い合わせを装った攻撃が怖すぎた

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どうもTAKUYAです。個人開発をしていてアプリの知名度が上がってくると、作者個人(あるいはサイト管理人)を狙った攻撃というのをたまに受けます。つい先日も、怖すぎるメールを受け取ったのでシェアします。 件名: Cookie consent prevents platform access Hello, I cannot access use the store. The cookie consent notice keeps appearing and nothing happens once I approve or try to close it, so I’m unable to interact with the website. Please provide guidance on

By Takuya Matsuyama
万年ペーパーの自分が車の運転を楽しめるようになった理由

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どうもTAKUYAです。大学の入学前に免許を取って以来ずっとペーパードライバーで、都市生活では出来る限り運転は避ける生活を送っていた。事故を起こせば人を◯してしまう可能性もある代物を日常的に運転するなんて考えられなかった。 そんな自分に転機が訪れたのは、結婚して大阪に戻った事と、子供ができた事、そしてアウトドアに興味を持った事だ。大阪近辺だと箕面とか野勢、神戸、丹波篠山などが日帰りでドライブしやすい距離だ。それで、恐る恐るタイムズのカーシェアで時々ではあるが運転するようになった。 他の車も生きた人間が運転しているという驚き まず運転していて気づいたのは、他の車にも生きた人間が運転していると言う点だ。そんなのは当たり前だろと思うかもしれないが、結構新鮮な発見だった。Grand Theft Autoなどの現代をモチーフにしたゲームをプレイすれば分かるが、NPCの車の動きは鈍臭いのでガンガンぶつかる。プレイヤーの進行を予測した動きなどしないからだ。 しかし現実では相手も事故りたくないので、お互いに動きを読み合い、譲り合って運転する。ルードな運転手もたまにいるものの、どちらかがよっぽ

By Takuya Matsuyama
禅的思考: なぜInkdropはMarkdown独自拡張をしないのか

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InkdropはMarkdownのノートアプリですが、Markdownの独自拡張は「絶対にやらない」と決めていて、それがアプリの哲学になっています。 Markdown(厳密にはGitHub-flavored Markdown)の強みは、ソフトウェア業界標準で広く使われてい緩い文書フォーマットという所です。 アプリの独自記法を加えてしまったら、あなたの書いたノートはたちまちそれらと互換性がなくなります。 「独自記法を加えた方が便利な機能が付けられるだろう」と思うかもしれません。もちろん実際Markdownは完璧な書式ではないため、必要な場面はいくつかあります。例えば画像のサイズ指定方法が定まっていない、など。それでも自分は、ノートの可搬性を第一にしてきました。その裏には禅にまつわる哲学があります。 日本の文化は周りの環境と対立するのではなく、溶け込もう、馴染ませよう、共生しようとする傾向があります。窓の借景、枯山水、建築の非対称性、茶室のシンプルさ、侘び寂びなどあらゆるところで見られます。 絵画における「減筆」の手法を例にとって説明します。 これは、描線を最小限に抑えながら絹や紙の

By Takuya Matsuyama