「頑張りすぎ」をやめる方法

「頑張りすぎ」をやめる方法

「頑張りすぎ」をやめる方法

がんばれない人が嘆く一方で、がんばり過ぎる人も嘆いているのです。程よくがんばるって、難しい。

自分は頑張り過ぎるとモロに体に出る。アトピーとして。すっげー痒いの。社会人になってからすごい悪化した。本気で治したい。

程よくがんばってストレスを溜めないためには、どうすればいいのか。

頑張り屋な人って他人と比べる癖があると思う。最近、「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)という漫画が話題になった。Cakesで連載されているので読んでみると、頑張りすぎる人の心理がよく分かる。彼らは他人を基準にしている。

  • あの人はあんなに頑張っているのだから
  • あの人はあんなに実績を残しているのだから
  • あの人は既に成功しているのに自分はどうだ

このように他人を基準にすることは様々な苦しみを生む。「こうあるべき」という一種の教条主義的思想。現実を無視するから、辛いんだよ。

「東京タラレバ娘」という漫画がテレビドラマ化する程人気だ。主人公の女三人組は東京で脚本家やネイリストといった華やかな仕事をして経済的にも自立している30代。「いい男がいない」と嘆いているばかりで、結婚願望はあるがなかなかうまく行かない。

「逃げ恥」もドラマ化してすごい話題になった。主人公は大学院まで出たものの、文系なので新卒で正社員就職は失敗、派遣社員になるものの派遣切りで失業。仕方なく家政婦の仕事を始めるが、世間体を気にして契約でウソの結婚をする20代女性。

これらに共通するのは社会の「あるべき姿」に自分が当てはまらないと嘆く主人公たちだ。女は若くなければならない、正社員でなければならない、仕事が人並み以上にできなければならない、適齢期で結婚しなければならない、専業主婦が勝ち組、夫はイケメンでなければならない。

こういった作品に人気が出るという事は、それだけ共感する人が多いということだ。みんな同じように他人と比べて、自分には当てはまらないと悩んでいる。その理想と現実の溝を埋めようと、悩んで、ストレスを溜めて、つい頑張りすぎてしまう。

岩井寛著の森田療法で、神経質(症)者を以下のように定義付けている:

理想が高く、〝完全欲へのとらわれ〟が強いために、常に〝かくあるべし〟という自分の理想的な姿を設定してしまう

その執着が大きすぎて実生活に支障をきたしてしまった人が、神経質症者と呼ばれる。彼らに共通しているのは、物事を決定するに当たって、〝すべてか無(オール・オア・ナッシング)〟の態度をとりやすい、という事。ようは完璧主義なのだ。それは他人を基準にして苦しみ、頑張りすぎてしまう人の特徴に似ている。

この本は神経質な人の心理が事細かに書かれていてかなり参考になる。自分にもかなり当てはまる話があって、そういう人は自分だけではないんだなと思える。

頑張り過ぎないためには、以下の2つに気をつければいい。

  • 他人を基準にして比べない
  • 完璧主義を捨てる

これはつまり、物事に対する不安や葛藤をそのままに認めて受け入れるという事だ。例えば、

  • 人に馬鹿にされるかもしれない
  • 変だと思われるかもしれない
  • ダメなやつだと思われるかもしれない

といった、他人からどう思われるかという心配をそのままにする。「あの人はこうだけど、自分はこれでいいや」と思える事だ。不安や葛藤を取り除こうとするのではなくて、そのままに認めて受け入れる。それが、自分を「あるがまま」に受け入れるという事だ。

先述のような考えをいくら頭で理解していても、納得感を持って実践するのは難しい。頑張りすぎていると視野狭窄になって余計に悪循環だ。

だからとりあえず休もう。手を止めて一呼吸置こう。何も考えないでボーっとする日があっていい。罪悪感や焦燥感を感じても、そのままに受け入れればいい。

facebookやInstagramを覗いて、「あの人達はあんなに充実しているのに自分は・・」と嘆く必要はない。人は人、自分は自分。

充分に休みがとれたら、外に目を向けてみる。すると、色んな価値観で生きている人たちの存在が見えてくる。

彼・彼女らを見ていると、タラレバや逃げ恥のように生き方に縛られる必要は無いんだと思わされる。

他人の基準に合わせるために頑張るのをやめよう。

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過集中を避けるための働き方とルーティン(二児の父ver.)

過集中を避けるための働き方とルーティン(二児の父ver.)

どうもTAKUYAです。 先日書いた通り、最近個人開発を頑張りすぎて体を壊してしまいました。 その原因の一つが過集中癖です。自分はもともと何かに集中すると周りが見えなくなる傾向があり、それがたまに私生活にも影響を及ぼします。同じ失敗を繰り返さないためにも、ちょっと働き方を再設計したいと思います。 働き方に対して他人の指摘をアテにしない 自分のようなフリーランサーまたは自作サービスで生計を立てている人は、時間の使い方を自分で自由に決められます。その反面、どこまでも極端な働き方が出来てしまい、それを指摘したり止めてくれる人がいないという欠点もあります。自分には妻がいますが、全く違う業界なので自分の作業ペースがどのようなものか具体的に把握できません。 「疲れた!」と言えば「休んだら?」と言ってくれますが、働き方やペース配分などにまで口は出しません。なので、他人のストップサインはアテに出来ません。 (心理カウンセラーの可能性を別途検討中) 最近子供が生まれたので厳密なルーティン実行は出来ない 一日を時間単位・分単位で区切ってルーティンを組むのは気持ちがいいですよね。僕もそうしたい

By Takuya Matsuyama
なぜ体を壊してまで個人開発を頑張るのか?自尊心の欠如や過集中癖と向き合う

なぜ体を壊してまで個人開発を頑張るのか?自尊心の欠如や過集中癖と向き合う

どうもTAKUYAです。最近、個人開発を頑張りすぎて体調を崩してしまいました。アトピーが猛烈に悪化して、QoLが著しく下がってしまいました。まだ療養中ですが、毎日1万歩以上歩いて、徐々に回復しつつあります。 この過ちを繰り返さないためにも、自分は一体何が原因で頑張りすぎてしまうのか?という事について深堀りして考えてみたいと思います。また、個人開発におけるメンタルヘルスはあまり語られていないトピックだと思います。本記事が、同じように仕事を頑張りすぎてしまう人の助けになれば幸いです。 TL;DR * なんとなく続けていたソフト開発が自分を救った * 原体験が歪んだモチベーションを生んでしまった * 親が引くほどの過集中癖がある * 生得的な直せないバグと考えることにする * アプリの成功に関係なく、自分をあるがままに受け入れる * 挫折しないのは、なんだかんだで前向きだから * ユーザさんから「休め!」と叱咤された * 人生は長い。個人開発なんかで死ぬな 自己の原体験について振り返ってみる 個人開発だけで生活するようになって、かれこれ8年ぐらいが経ちます。こう

By Takuya Matsuyama
ユーザサポートの問い合わせを装った攻撃が怖すぎた

ユーザサポートの問い合わせを装った攻撃が怖すぎた

どうもTAKUYAです。個人開発をしていてアプリの知名度が上がってくると、作者個人(あるいはサイト管理人)を狙った攻撃というのをたまに受けます。つい先日も、怖すぎるメールを受け取ったのでシェアします。 件名: Cookie consent prevents platform access Hello, I cannot access use the store. The cookie consent notice keeps appearing and nothing happens once I approve or try to close it, so I’m unable to interact with the website. Please provide guidance on

By Takuya Matsuyama
万年ペーパーの自分が車の運転を楽しめるようになった理由

万年ペーパーの自分が車の運転を楽しめるようになった理由

どうもTAKUYAです。大学の入学前に免許を取って以来ずっとペーパードライバーで、都市生活では出来る限り運転は避ける生活を送っていた。事故を起こせば人を◯してしまう可能性もある代物を日常的に運転するなんて考えられなかった。 そんな自分に転機が訪れたのは、結婚して大阪に戻った事と、子供ができた事、そしてアウトドアに興味を持った事だ。大阪近辺だと箕面とか野勢、神戸、丹波篠山などが日帰りでドライブしやすい距離だ。それで、恐る恐るタイムズのカーシェアで時々ではあるが運転するようになった。 他の車も生きた人間が運転しているという驚き まず運転していて気づいたのは、他の車にも生きた人間が運転していると言う点だ。そんなのは当たり前だろと思うかもしれないが、結構新鮮な発見だった。Grand Theft Autoなどの現代をモチーフにしたゲームをプレイすれば分かるが、NPCの車の動きは鈍臭いのでガンガンぶつかる。プレイヤーの進行を予測した動きなどしないからだ。 しかし現実では相手も事故りたくないので、お互いに動きを読み合い、譲り合って運転する。ルードな運転手もたまにいるものの、どちらかがよっぽ

By Takuya Matsuyama