Apple Motionなら6000円でクールなプロモビデオが制作できる

Apple Motionなら6000円でクールなプロモビデオが制作できる

Apple Motionなら6000円でクールなプロモビデオが制作できる

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最近、Inkdropの新しいプロモビデオを作ろうと検討している。アプリが色々改良されたので、今のやつはだいぶ古くなった:

このビデオはiMovieとAfter Effects CS4で作った。でも今回は別の方法で作ろうと思っている。After Effectsは普段ほとんど使わないのに、月額で何千円も払うのは高すぎるから。Macで動画制作といえばFinal Cut Pro Xだけど、もっと安くて良い方法があるんじゃないかと思って調べてみた。

要件はシンプルで、複数の動画を変形させて組み合わせられるツールが欲しい。そこで見つけたのがMotion。これはアップル製のアプリで、モーショングラフィックの制作に特化したツール。Final Cut Pro Xの苦手とする領域を補完する位置づけで提供されているらしい。例えば、流体変形させたり立体的なタイトルを作ったり、リアルなエフェクトを伴うような複雑なアニメーションを作るのに使われる。

特筆すべきは6,000円という値段の安さ。それに対してFinal Cut Pro Xは34,800円もする。これは良さそう。YouTubeでいくつかチュートリアル動画を見た限りでは、自分のやりたいことはほぼ全て出来そうだった。Final Cut Pro Xが無くても単体で使える。前回と同様、iMovieで素材の組み立てをやれば充分ハイクオリティなプロモビデオが作成できそう。

という訳で、さっそく昨日購入して試してみた。冒頭でご覧頂いた通り、すぐにかっこいいロゴアニメーションが作成できた。学習時間を含めても8時間もかかっていない。素晴らしい。もうAfter Effects要らない。インターフェースはAfter Effectsと似ているので、過去にそういった動画作成ソフトを使ったことのある人はすんなり馴染めると思う。

Motionのインターフェース

上画像の通り、タイムラインやキーフレームエディタが備わっている。ベジェ曲線を書いてパラメーターをアニメーションさせる事ができるので自由度が高い。これで6,000円はちょっと信じられない。もちろん、After Effectsと全く同じことが出来る訳ではない。それでも充分なクオリティのものが出来る。例えば、Pixelmator Proのプロモビデオみたいなものとか:

この動画には特別なテクニックが何も使われていないことがお分かりになると思う。ただ単にスクリーンキャストを複数並べて、立体的に移動させているだけ。そしてドラマティックな音楽を付ける。たったそれだけで、こんなにもワクワクするようなものに仕上がる。そしてMotionがあればそれを自分でも作れる。

アニメーションを作るのはとても楽しい。新しいプロモビデオを公開するのが今から楽しみだ。

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Inkdrop v6 Canary版リリースしました — 新Markdownエディタやその他新機能盛り沢山

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個人開発を7年以上続けて分かった技術選択のコツ InkdropというMarkdownノートアプリを作り続けて7年になる。 お陰さまでその売上でずっと生活できている。 これまで個人開発でどう継続していくかについて「ユーザの退会理由をあれこれ考えない」とか「アプリの売上目標を立てるのをやめました」とか、ビジネス面あるいはメンタル面からいろいろ書いてきた。 今回は、技術面にフォーカスして、どう継続して開発していくかについてシェアしたい。 TL;DR * 最初はとにかく最速でリリースする事を最優先する * 迷ったら「ときめく方」を選べ * 程よいところで切り上げて開発を進める * 使っているモジュールがdeprecatedされるなんてザラだと覚悟する * 古いから悪いとは限らない * シンプルにしていく * 老舗から継続の秘訣を学ぶ * 運ゲー要素は排除しきれない 最初はとにかく最速でリリースする事を目標に技術選定する 開発計画とビジネス計画は切っても切り離せない。 コーディングに傾倒するあまり完璧主義に陥って結局リリース出来ないまま頓挫してしまう個人開発者は多い

By Takuya Matsuyama
子育て中の個人開発者の一日

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子育て中の個人開発者の一日 どうもTAKUYAです。 久しぶりに生活まわりの事を書きたい。自分はInkdropというMarkdownノートアプリを売って生きている。 子供も無事順調に成長しており、あと数ヶ月で3歳になるというところで、イヤイヤ期もやっと終わりが見えてきた。 生活パターンもなんとなく定着しつつあるので、ここで一旦どんなルーティンなのか書き出してみる。ちなみに当方今年で40歳。 平日の1日の流れ * 06:30 妻と子供起床、朝食 * 07:10–30 俺起床、朝食 * 07:40 布団を畳んで子供を着替えさせる。妻はその間に化粧や通勤の準備 * 08:00 ストレッチと軽い筋トレ(腕立て50回、スクワット100回) * 08:10 妻と子供を見送る。15分前後瞑想 * 08:30 散歩 * 09:00 作業開始(カフェまたは家) * 11:00 昼飯 * 12:00 ダラダラする * 12:30 作業再開(だいたい家)

By Takuya Matsuyama