フリーランスの立場を利用して意見を言う

フリーランスの立場を利用して意見を言う

フリーランスの立場を利用して意見を言う

何か意見を言うのって割とハードルが高い。それを言ったら関係がこじれてしまうんじゃないかとか、雰囲気が悪くなってしまうんじゃないかとか心配してしまう。

こういう悩みは誰かと関わっている以上、生じてしまうもの。特に組織の中において。で、スタートアップも例外ではない。自分の周りでも、メンバーへの不満だったり意見の不一致にどう折り合いをつけるのかについて話を聞くことがある。議論が苦手と言われる日本の文化的背景もあるかもしれない。

フリーランスでもこういう悩みはある。先方と意見が折り合わなくて、下手したら取引を切られるかもしれない。だから思ってることが中々言えない人って多いんじゃないだろうか。

それでも、自分は言いたいことは出来るだけ全部言うようにしてる。いや、怖い。でも見方によってはフリーランスの方が言いやすい立場にある。例えばもし自分がスタートアップのメンバーで、会社の中で仲違いしたら後に尾を引いて困る。でもフリーランスなら最悪関係を切れば済む。いい意味で外野として振る舞える。メンバー間で胸の奥に閉まわれていた事を、フリーランスなら全部言える。関係を切られるリスクを取って率直に意見を言うと、結果的にあなたに依頼してよかったと感謝してもらえる可能性が高まる。

つまりフリーランスは仕事が無くなるリスクがある代わりに、先方が薄々気づいてるけど看過している問題点を浮き彫りに出来る強みがある。この武器を使わない手はない。

で、言い方が結構大事。なんでも思ったまんま言えばいいというものではない。やっぱり、問題点を指摘されるのって自尊心を揺さぶられる。相手だって自分と同じ人間だし、真剣に考えてやっている。なので、その相手の自尊心を傷つけないように伝える言い方を工夫する必要がある。自分もついキツイ言い方をしてしまうから、後で言い方悪かったなぁと反省することがしばしばある。難しいよね。

自分が効果的だなと感じたのは、相手のいいところを認めること。お世辞ではなく、本心で言う。例えば「簡単ですよ」って言って何かを薦めるのはあんまり良くない。「あなただから簡単なんですよ」と一蹴される。もしその簡単なものが使いこなせなかったら恥だと尻込みされる。なのでまず相手の能力を認めて、それを口に出して敬意を表する。すると相手もやってみようかなという気になってくれる。やっぱり、誰かと仕事をするにはまず相手を敬うことが大事なんだと実感した。

意見を言うのってそれでも勇気がいる。だから、ある程度の論理武装は必要だし、経験による裏付けがあったほうが良い。確証が無いのに意見するのはただの無責任だから。心のなかではビクビクしててもいいから、まずは目の前の仕事を後悔のないようにやる事を意識する。

Read more

Inkdrop v6 Canary版リリースしました — 新Markdownエディタやその他新機能盛り沢山

Inkdrop v6 Canary版リリースしました — 新Markdownエディタやその他新機能盛り沢山

Inkdrop v6.0.0 Canary版リリースしました — 新Markdownエディタやその他新機能盛り沢山 こんにちはTAKUYAです。 v6.0.0 の最初の Canary バージョンをリリースしました 😆✨ v6では、アプリのコア機能の改善がたくさん盛り込まれています! * リリースノート(英語): https://forum.inkdrop.app/t/inkdrop-desktop-v6-0-0-canary-1/5339 CodeMirror 6 ベースの新しいエディタ フローティングツールバー v5ではツールバーがエディタの上部に固定されており、使っていないときもスペースを占有していました。 v6では、テキストを選択したときだけ表示されるフローティングツールバーに変わりました。 GitHub Alerts 構文のサポート Alerts の構文が正しい色と左ボーダーでハイライトされるようになりました。 ネストされたアラートや引用にも対応しています。 また、アラートタイプの入力を支援する補完機能も追加されました。 スラッシュコマンド 空行で /

By Takuya Matsuyama
AIのお陰で最近辛かった個人開発がまた楽しくなった

AIのお陰で最近辛かった個人開発がまた楽しくなった

AIのお陰で最近辛かった個人開発がまた楽しくなった こんにちは、TAKUYAです。日本語ではお久しぶりです。僕はInkdropというプレーンテキストのMarkdownノートアプリを、デスクトップとモバイル向けにマルチプラットフォームで提供するSaaSとして、かれこれ9年にわたり開発運営しています。 最近、その開発にClaude Codeを導入しました。エージェンティックコーディングを可能にするCLIのAIツールです。 最初の試行は失敗に終わったものの、徐々に自分のワークフローに馴染ませることができました。そして先日、アプリ開発がまた「楽しい」と感じられるようになったのです。これは予想外でした。 本稿では、自分がエージェンティック・コーディングをワークフローに取り入れた方法と、それが個人開発への視点をどう変えたかを共有します。 * 翻訳元記事(英語): Agentic coding made programming fun again 自分のアプリに技術的負債が山ほどあった ご想像のとおり、9年も続くサービスをメンテするのは本当に大変です。 初期の頃は新機能の追加も簡単で

By Takuya Matsuyama
個人開発を7年以上続けて分かった技術選択のコツ

個人開発を7年以上続けて分かった技術選択のコツ

個人開発を7年以上続けて分かった技術選択のコツ InkdropというMarkdownノートアプリを作り続けて7年になる。 お陰さまでその売上でずっと生活できている。 これまで個人開発でどう継続していくかについて「ユーザの退会理由をあれこれ考えない」とか「アプリの売上目標を立てるのをやめました」とか、ビジネス面あるいはメンタル面からいろいろ書いてきた。 今回は、技術面にフォーカスして、どう継続して開発していくかについてシェアしたい。 TL;DR * 最初はとにかく最速でリリースする事を最優先する * 迷ったら「ときめく方」を選べ * 程よいところで切り上げて開発を進める * 使っているモジュールがdeprecatedされるなんてザラだと覚悟する * 古いから悪いとは限らない * シンプルにしていく * 老舗から継続の秘訣を学ぶ * 運ゲー要素は排除しきれない 最初はとにかく最速でリリースする事を目標に技術選定する 開発計画とビジネス計画は切っても切り離せない。 コーディングに傾倒するあまり完璧主義に陥って結局リリース出来ないまま頓挫してしまう個人開発者は多い

By Takuya Matsuyama
子育て中の個人開発者の一日

子育て中の個人開発者の一日

子育て中の個人開発者の一日 どうもTAKUYAです。 久しぶりに生活まわりの事を書きたい。自分はInkdropというMarkdownノートアプリを売って生きている。 子供も無事順調に成長しており、あと数ヶ月で3歳になるというところで、イヤイヤ期もやっと終わりが見えてきた。 生活パターンもなんとなく定着しつつあるので、ここで一旦どんなルーティンなのか書き出してみる。ちなみに当方今年で40歳。 平日の1日の流れ * 06:30 妻と子供起床、朝食 * 07:10–30 俺起床、朝食 * 07:40 布団を畳んで子供を着替えさせる。妻はその間に化粧や通勤の準備 * 08:00 ストレッチと軽い筋トレ(腕立て50回、スクワット100回) * 08:10 妻と子供を見送る。15分前後瞑想 * 08:30 散歩 * 09:00 作業開始(カフェまたは家) * 11:00 昼飯 * 12:00 ダラダラする * 12:30 作業再開(だいたい家)

By Takuya Matsuyama