Inkdrop紹介プログラムを始めます 〜 広告にお金はかけない

Inkdrop紹介プログラムを始めます 〜 広告にお金はかけない

Inkdrop紹介プログラムを始めます 〜 広告にお金はかけない

$2.5贈って$2.5を貰おう/自分がされて嬉しい方法で喜ばせたい/広告会社に払うぐらいなら貢献してくれた人にお返ししたい

English version is available here.

どうもInkdropTAKUYAです。InkdropはMarkdownのノートをデバイス間で簡単にオーガナイズできるアプリです。マーケティングを含め、このプロダクトを僕は一人で取り組んでいます。Inkdropのマーケティング戦略は基本的にこのブログに頼ってきていて、幸いそれは今のところ上手く行っています。そして現在、いくつかの広告を走らせるには十分な売上が立つようになりました。しかしながら、広告は今後も出そうと思っていません。なぜなら好きではないからです。その代わり、紹介プログラムの提供を開始したいと思います。本稿では、自分がなぜ広告費をかけるのではなく紹介プログラムを提供することに決めたのか理由をお話しします。

$2.5贈って$2.5を貰おう 🙌

紹介プログラムの仕組みはいたってシンプルです。あなたが紹介したすべての人に$2.5分の利用クレジットが付与されます。彼らがフリートライアルを終えて初めて課金した時、あなたにも$2.5分の利用クレジットが与えられます。これは月額利用料($4.99)の半分に相当します。紹介を通じて得られるクレジットには上限がありません。獲得したクレジットは自動的に次回の支払いに適用されます。あなた用のユニークな紹介リンクはこちらから取得できます。このリンクをぜひ友達や同僚、フォロワーにシェアしてください。

自分がされて嬉しい方法で人を喜ばせたい

ところで、あなたは眠る前に「明日はどんな素晴らしい広告に出会えるだろうか」と想像したことがあるでしょうか。僕はありません。なぜなら広告は(僕にとって)鬱陶しいし、邪魔だからです。だから僕は広告をうまく活用できないし楽しむことも出来ません。一度だけ過去にTwitterで広告を出してみたことがありますが、全く面白くありませんでした。お金で人々のタイムラインを盗んでいるような気持ちにすらなりました。なのですぐに止めました。思い返してみれば、上手く行った施策はすべて自分がされて嬉しいことばかりでした。それはそうです、なぜなら「自分がされて嬉しいこと」なら詳しく想像できるし、ユーザに対して上手く実行出来るからです。僕のブログマーケティングがなぜ上手くいったかと言えば、それは単純に「昔の自分が知りたかった事」を書き続けたからです。

しかし単一のチャネルに依存するのは脆弱です。ブログマーケティングは文章を読むのが好きな人や、自分が書けるトピックに興味のある人にしかリーチできません。では、Inkdropのマーケティングをこの先どうすればよいでしょうか。

広告会社に払うぐらいなら貢献してくれた人にお返ししたい

Inkdropを始めた当初との大きな違いは、現在1,500人もの顧客がいることです。彼らはたまに「アプリを同僚/友達におすすめしたよ!」と言ってくれます。Inkdropは彼らの口コミがなければここまで成長することは出来なかったでしょう。感謝してもしきれません。しかし、他にお礼する方法がないので、ただ「ありがとう」と言うだけでした。

最近、プラグイン開発者ライセンスを発表しました。これは、プラグインを作ってくれた方は永久無料でアプリが使えるようになるというライセンスです。それから沢山のプラグインが公開されました。僕は彼らが素晴らしいアイデアとスキルを持っていることに驚きましたし、一緒にアプリをよりよくすることを楽しんでいる様子が伺えてすごく嬉しかったです。このプロダクトはニッチですが、そのコミュニティは徐々に熱を帯びつつあります。もっと盛り上がらせたい。ただ一方で問題もあります。それは、もしコミュニティに貢献したいと思っても、みんな必ずしもいいアイデアや作るスキルを持っていないという事です。

これらの問題を解決するには、紹介プログラムがいいのではないかと僕は考えました。それはユーザさんにアプリの事についてブログを書いたり人に教えるいいインセンティブになり得ます。特別なスキルもいりません。はい、それは上記で述べたような、既に起こっている純粋な口コミに影響を与える可能性があります。一部の人はこのような動機づけられたシェア行動が好きではないでしょう。でも僕は個人的に普段から、よくアプリや家電やカフェについて自分のブログでレビューしています。その記事にはアフィリエイトリンクを貼っており、そこからたまにお小遣いが入って嬉しかったりします。紹介プログラムはまさにそれと同じです。少なくとも紹介クレジットのお金は、あなたのオンライン行動をトラッキングするような人たちのポケットに入れるよりずっと良いと思っています。もちろん、あなたはこれに賛同する必要はありません。なぜならすべての人を満足させるのは不可能だからです。僕はこの紹介プログラムで何が起こるのか見てみたいのです :) 一緒にコミュニティを育てましょう!

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Inkdrop v6 Canary版リリースしました — 新Markdownエディタやその他新機能盛り沢山

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By Takuya Matsuyama
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AIのお陰で最近辛かった個人開発がまた楽しくなった こんにちは、TAKUYAです。日本語ではお久しぶりです。僕はInkdropというプレーンテキストのMarkdownノートアプリを、デスクトップとモバイル向けにマルチプラットフォームで提供するSaaSとして、かれこれ9年にわたり開発運営しています。 最近、その開発にClaude Codeを導入しました。エージェンティックコーディングを可能にするCLIのAIツールです。 最初の試行は失敗に終わったものの、徐々に自分のワークフローに馴染ませることができました。そして先日、アプリ開発がまた「楽しい」と感じられるようになったのです。これは予想外でした。 本稿では、自分がエージェンティック・コーディングをワークフローに取り入れた方法と、それが個人開発への視点をどう変えたかを共有します。 * 翻訳元記事(英語): Agentic coding made programming fun again 自分のアプリに技術的負債が山ほどあった ご想像のとおり、9年も続くサービスをメンテするのは本当に大変です。 初期の頃は新機能の追加も簡単で

By Takuya Matsuyama
個人開発を7年以上続けて分かった技術選択のコツ

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個人開発を7年以上続けて分かった技術選択のコツ InkdropというMarkdownノートアプリを作り続けて7年になる。 お陰さまでその売上でずっと生活できている。 これまで個人開発でどう継続していくかについて「ユーザの退会理由をあれこれ考えない」とか「アプリの売上目標を立てるのをやめました」とか、ビジネス面あるいはメンタル面からいろいろ書いてきた。 今回は、技術面にフォーカスして、どう継続して開発していくかについてシェアしたい。 TL;DR * 最初はとにかく最速でリリースする事を最優先する * 迷ったら「ときめく方」を選べ * 程よいところで切り上げて開発を進める * 使っているモジュールがdeprecatedされるなんてザラだと覚悟する * 古いから悪いとは限らない * シンプルにしていく * 老舗から継続の秘訣を学ぶ * 運ゲー要素は排除しきれない 最初はとにかく最速でリリースする事を目標に技術選定する 開発計画とビジネス計画は切っても切り離せない。 コーディングに傾倒するあまり完璧主義に陥って結局リリース出来ないまま頓挫してしまう個人開発者は多い

By Takuya Matsuyama
子育て中の個人開発者の一日

子育て中の個人開発者の一日

子育て中の個人開発者の一日 どうもTAKUYAです。 久しぶりに生活まわりの事を書きたい。自分はInkdropというMarkdownノートアプリを売って生きている。 子供も無事順調に成長しており、あと数ヶ月で3歳になるというところで、イヤイヤ期もやっと終わりが見えてきた。 生活パターンもなんとなく定着しつつあるので、ここで一旦どんなルーティンなのか書き出してみる。ちなみに当方今年で40歳。 平日の1日の流れ * 06:30 妻と子供起床、朝食 * 07:10–30 俺起床、朝食 * 07:40 布団を畳んで子供を着替えさせる。妻はその間に化粧や通勤の準備 * 08:00 ストレッチと軽い筋トレ(腕立て50回、スクワット100回) * 08:10 妻と子供を見送る。15分前後瞑想 * 08:30 散歩 * 09:00 作業開始(カフェまたは家) * 11:00 昼飯 * 12:00 ダラダラする * 12:30 作業再開(だいたい家)

By Takuya Matsuyama